立野純三(たての・じゅんぞう)
株式会社ユニオン代表取締役社長
1947年生まれ。1970年 甲南大学法学部卒業。1970年 青木建設入社、
1973年(株)ユニオン入社。1990年同社代表取締役社長。その他公職として、
公益財団法人ユニオン造形文化財団 理事長、公益財団法人 大阪産業局理事長、
大阪商工会議所 副会頭等を務める。
谷尻誠(たにじり・まこと)
建築家
1974年生まれ。SUPPOSE DESIGN OFFICE代表。
大阪芸術大学准教授、広島女学院大学客員教授、穴吹テザイン専門学校特任教授。
社食堂や絶景不動産、21世紀工務店、未来創作所、Bird bath & KIOSK,tecture 等を経営し、
建築家と経営者、様々な角度から新たな価値を創造している。
13
立野
先生は今何歳でいらっしゃいますか?
谷尻
46歳です。
立野
まだまだお若いですね。私は73歳ですから。
谷尻
本当ですか?全然年齢を感じさせませんね。
立野
ありがとうございます(笑)。
谷尻
立野社長が僕くらいの年齢の時は、何をされていましたか?
立野
本当に好きなことをしていました。先生が他の取材で答えられているように、私も可能性が少しでもあることに対してさまざまな挑戦してきましたね。その分多くの失敗もしてきましたが。
谷尻
そうですよね。でも失敗するからこそ見えてくるものがあります。
立野
失敗しているだけではダメで。その失敗を活かすための努力もしなくてはなりません。
谷尻
本当にそうだと思います。
立野
先生はこれから建築業界はどのようになっていくと予想されますか?
谷尻
難しい時代になると感じるとともに、だからこそ楽しみな部分も大いにあります。
立野
なるほど。今と同じようなことをしていては停滞してしまいますから、良い方向に変化していって欲しいですね。
谷尻
そうですね。今まで先人の方達が築かれてきた物を継承していきたいという想いはもちろんありますが、継承することだけに傾倒していくのではなく、毎日何か新しいものを生み出したり、今をもっとよくするために何をすべきか考えることが必要です。建築がこれからどうすればよくなっていくのかを考えなければいけません。
立野
今の日本の建築はつくって壊す、いわゆる“スクラップ&ビルド”です。今ある建物を活かして新たなものに変化させるような建築がもっとあってもいいと思うのですよ。
谷尻
確かにそうですね。材料となるものが建築や家具になっているだけなので、それらをまた材料に戻すことも可能だと思います。
立野
今私たちが取り組んでいることは、再生できる素材を使いプロダクトを制作すること。採用する素材によってコストがかかるかもしれませんが、これからの時代に沿った行いであることは確かです。このような取り組みを認めていただきたいという想いもあります。
谷尻
長い目で見れば、経済的かもしれませんね。
立野
例えばチタンなんかはこれから活躍する建築材料になるかもしれません。ステンレスも目をつけていますが錆びてしまうのが問題で。
谷尻
もし、チタンが主流になればチタンコストも下がるでしょうし。鉄骨造からチタン造の建築にシフトしたりして(笑)。
立野
それは高級な建築物になりそうです(笑)。話が変わりますが、先生が手掛けられた『社食堂』は、とてもクリエイティブで面白い企画ですね。
谷尻
ありがとうございます。設計事務所って建築に対してはクリエイティブなのですが、果たして人の生活にクリエイティブなのかというと、そこが欠落しているのではないかと思うんです。例えばアトリエに所属しているスタッフは、給料は安いし休みもあるようでなかったり。時には仕事の終わりが見えないような錯覚に陥ってしまうこともあります。この現状はあまりにも社会に順応していません。そんな環境に身を置き、コンビニ弁当を食べているスタッフたちを見て、なんとかしたいなと思いました。
立野
アトリエスタッフの方達は本当に激務ですからね。
谷尻
そのコンビニ弁当が彼らの細胞をつくっているわけです。健康によくないことは明らかですし、必然的に生活が不規則になります。若い時は体力や精神力で乗り超えられると思うのですが、年齢を重ねたときに体にガタが来ると満足に仕事ができなくなってしまう。だから、生活を整えることも実は設計活動の一部なのではないかと思ったんです。
立野
なるほど。
谷尻
私もかつては、時間を問わず働いてコンビニ弁当でお腹を満たしていた日々があったのは事実です。でもどこかで、そんな生活を送り続けていることに疑問を感じていたので、どこかで転換する機会が必要だと感じていました。そういった想いが『社食堂』を作ったキッカケですね。
立野
建築家の先生がそういった取り組みをされることは本当に素晴らしいことだと思います。
谷尻
ありがとうございます。これはたまたまなのですが、私の妻が料理家なんです。
立野
そうだったのですか。
谷尻
はい。その妻がある日「体の細胞の原料は食料だ」と言ったんです。その言葉が忘れられなくて。設計事務所に所属している人間の体が健康ではないということはつまり、不健康によって建築事務所が成形されているといえます。それではいいアイデアが生まれませんよね。健康を管理すると同時に働き方改革にもつながるはずです。
立野
先生のおっしゃる通りです。若いうちからしっかりと食事にお金をかけるべきですね。健康でいることでさまざまな知識や感性を身につけることができると思いますから。
立野
先生は感性を磨くことについてどのようにお考えでしょうか?
谷尻
感性というものは、良き生活者が良いデザイナー・良い建築家になるのではないかなと思います。生活の意識をちゃんと持っているからこそ、それが設計にフィードバックされるのだと考えています。普段荒んだ生活をしている人が豊かな設計ができるわけがないんです。
立野
ほう。
谷尻
『社食堂』でいうと、食事の場においてどのようなことが楽しくて、どのようにすれば会話が弾むのか。そのためにはどのような空間でどのような照明でどのような色がマッチするのか。そういうことを考えて空間が生み出されていく。日々の生活の中にある断片を意識化することが設計なのだと思います。
立野
私たちの時代は特にそういった考えがほとんどありませんでした。仕事してなんぼの世界というか。家庭を顧みないこともありました。でもそれは違いますね。先生がおっしゃる通り生活にもしっかりと向き合う時間を作って、その上で仕事に注力するそれが一番大切だと感じます。どちらか一方に偏ってしまう構造はやはりおかしいです。
谷尻
特にコロナ以降は生活しているのか働いているのかわからない時間が増えてきました。その時に、仕事と生活の充実ということは課題になるのだなと思います。
立野
リモートワークは会社に行かずとも仕事ができてしまう。そんな環境の中で、いつものパフォーマンスを発揮できる人は優秀な人に限られてしまうと思うのです。私たちは手作業で作られた製品も多く取り扱っていますから対面での仕事が非常に重要です。
谷尻
確かに、製品を直にチェックしないと手触りなどを確認できませんもんね。空間においても匂いや雰囲気を写真からはなかなか感じることができません。
立野
やはりコロナで状況は一変してしまいましたね。
谷尻
はい。特にこれから新しい事業をどんどん仕掛けようという気持ちを妨げる出来事でした。
立野
確かに。新たな企画を進めていたけれども、コロナで頓挫してしまったという話をよく耳にしました。
谷尻
設計者は基本的に待つ仕事だと思うんです。誰かが事業を起こしたり、家を立てたりという前向きなアクションがある場合に初めて依頼されるポジション。そういった前向きなアクションが減衰すると設計というのは先細ってしまうと思うので懸念しています。でもそう思うと同時に、特殊な状況だからこそ自分たちで仕事を作ることもできると思っています。すべてのチャンスがなくなってしまうというのは社会的にあり得ないので、自らアクションを起こす余地はまだまだ残されているはずですから。
立野
今、SDGsに取り組んでいまして、できるだけ自然のものを材料に使用するようにしています。再生というものをテーマにやっているんです。
谷尻
僕は、広島県三次市で生まれ育ったのですが、盆地で川に囲まれた生活を送ってきたんです。ほんとうに毎日釣りをするような環境でした。前までは設計の仕事は都市圏に集中していたのですが、もう少し自然の中で働く方法はないのかを考えて、生活の半分まではいきませんが、自然の中で仕事をしようという意識に今なっているところなんです。
立野
いいですね。古民家を壊してしまうのではなくて再生する方法もあるし、古民家に使用されていた材料を再利用するという方法もあると思うのですが、今後そういった動きは増えていくのでしょうか。
谷尻
僕は増えていくと思いますね。
立野
日本の家屋は非常に優れていると感じます。フランスの石の文化も素敵ですが、日本という土地で木造建築というものは健康にもいいような気がします。
谷尻
今まで和室を設計する機会がなかったのですが、最近和室はいいなと感じることが増えてきていて。気がつくと空間の中に取り入れている自分がいるんです。例えば室内をしっかりと暗くして、庭を明るく設計したり。私が幼少期に町屋で育ったので、エアコンもなく、水打ちをしてしっかりと風を通すような家で、室内は暗いけれども外は明るいという。そういった原風景みたいなものが染みついているせいか、昔ながらの生活様式が今必要なのではないかと感じています。
立野
先生がおっしゃっている生活には日本の素晴らしさが詰まっています。そういった生活に戻るのではなく、今の生活に溶け込ませてうまく利用することで生活が豊かになる気がするんです。
谷尻
現代において古いことは、新しいことなのではないかなと思うんです。
立野
私もね、かつて数寄屋造りの家に住んでいたんですよ。
谷尻
そうなのですか!
立野
日本の住宅というものは自然の空気を循環させて、季節を感じることが醍醐味ですよね。夏も昔は涼しかったですし。
谷尻
そういった生活に憧れます。最近はどこかへ旅行するとしても、ホテルより旅館を選ぶようになってきました。旅館に泊まった時の方が穏やかな気持ちで時間を過ごすことができるんです。畳に座ってお茶を飲んでいる時間が至福の時で。やはり自分は日本人なのだと実感する瞬間ですよ。
立野
今私はマンションに住んでいますが、落ち着かない時がありますよね。人間ってゆったりしたいと思った時に、畳にごろっと寝転ぶだけ癒されたりしますから。
立野
先生は自分の建築に対して強いこだわりというものはありますか?時には自分のこだわりをクライアントに納得させて進めていかなければならない局面もあると思うのですが。
谷尻
僕はどちらかというとしなやかな方だと思います。作品作りに対して強いこだわりを持っている方ではないので。かといってこだわりが無いわけではありません。生活に支障をきたすような表現をしてまで作品を作りたいわけでは無いということです。生活が成り立った上で作品としても成り立っているということが理想ですね。今までは、作品として評価されるものと、生活として評価されるものはどこか乖離していたと思うんです。それらが両立されたものはないかと考え続けていますね。
立野
やはり先生は人の生活というところに重きをおいておられる。一貫していますね。個人住宅を作られる場合はかなりお話を重ねられるのではないですか?
谷尻
はい。必ずご自宅へ訪問させていただき、話し合いをして、どういった価値観をお持ちの方なのかを知るところからスタートします。どんな洋服を着ているのか、どんなお花を飾りたいのか、片付けができる人なのか、はたまたできない人なのか。建物が完成して写真を撮った時にどれだけカッコ良く撮れたとしても、1年後に生活者がどうなっているのか、建物がどうなっているのかを想像し設計することが重要です。完成して終わりではなく、できてから始まるのが建築なので、そこを踏まえて設計しています。
立野
完成してから時間が経って味が出る建築物はたくさんありますね。
谷尻
そうなんですよ。だからできるだけ塗装することをやめたんです。プラスターボードもそのままの色を持っています。材料はすべて色を持っているわけですから、スッピンのまま使うことが本来の使用方法ではないかと思うようになりました。まったく塗装しないわけではないですが、隅々まで塗装を施すのはある時からやめたんです。
立野
ひび割れが様になっている建物もありますからね。もちろん生活に支障がないことが前提ですが。
谷尻
そうですね。建物が完成した数年後に新たな可能性が生まれるような作り方ができないかと強く思うようになりました。
立野
いいですね。そういった考えが理解されずにクレームにつながってしまうこともあるのは事実ですから、このような考えが理解され広まっていけばいいのですが。建材を製造する技術が発展できるよう、若い方達にさまざまな挑戦をして行っていただきたいと思います。私たちの製品も既製品を使われることが多くなってきました。仕事として楽なのかもしれませんが、同じことをしていては面白いものが生まれていかない。これは建築にも同じことが言えますよね。
谷尻
建築も同じですね。今は評価されていたとしても、10年先も価値が一定なわけではありませんから。
立野
切磋琢磨して技術が成長していく業界だと思います。我々も今まで無理難題と言えるような建築の先生から要望に真摯に答えてきた結果、今の技術につながっていると感じますからね。
谷尻
チャレンジすることが大切ですし、例え失敗したとしても次につながる財産だと思います。僕自身もチャレンジし続けたいと思っています。
立野
先生も今までたくさんの苦労を経験してきたのではないですか?
谷尻
うーんそうですね…。苦労はしてきましたが、今思えばその苦労っていうのは、良い自分のエピソードにしかなっていないと思うんですよ。クレームをいただくことだってありますし、そこに対して逃げずに向き合って最後はクライアントさんと仲良くなったとか。誠実に向き合えばわかり合うことができるし、建物のクレームではなくその他の対応の部分で不満があったりとか。「どこかに不満があるからクレームが来る」ということを理解できたおかげで、建物だけでなくプロジェクトの進め方やコミュニケーションもより良くしようと意識するようになりました。
立野
先生は数々の挑戦をしてこられてその分たくさん失敗もしたけれども、それらをすべてプラスへと変換されていますね。
谷尻
そういうバイタリティはあるかもしれません。もちろん人並みに痛い目にあっているんですよ(笑)。でも痛い目にあうこともプラスになると僕は思っています。そんな僕がいつもスタッフに伝えていることは、失敗しないようにして失敗するのであれば、もっと思い切ってチャレンジして失敗して欲しいと。つまらない失敗よりも大胆に失敗して何かを得て欲しいですね。
立野
先生からそう言ってもらえると若手のスタッフは挑戦しやすいでしょうね。
谷尻
そもそもですが、「大きな失敗」ってあまり起きないと思うんです。例えばユニオンさんのようにプロダクトを扱っている場合、一つの既製品に不備があって市場に流通してしまったら大きな問題かもしれません。一方で、僕らが扱う商品は大きな一つのモノなんです。だから、知らないところで知らない人へ建物が届くということが起きない。言い換えれば、目の前にあるモノに対して向き合えばいい仕事なので、一つ失敗が肥大して取り返しのつかないことになるという事例がほとんどありません。ですから、思い切ってチャレンジできる仕事なのだと思っています。
立野
建築家にはロマンがありますよね。自分の考えたものが、形になってさらには何十年もその土地に残っていく。
谷尻
面白いです。楽しいです。
立野
先生が建築家を目指されたキッカケはどのようなものだったのでしょうか?
谷尻
僕の実家は古い町屋で、当時、五右衛門風呂に入るような生活をしていました。雨の日は傘をさして自宅の敷地を往来するような家だったんですよ。それが本当に嫌で。薪をくべてお風呂に入っている同級生なんていませんでしたから(笑)。
立野
(笑)
谷尻
そんな体験をしたからか、「人が暮らしやすい家を作りたい」と、幼い頃から話していたようです。でも今は、その生活も素晴らしい体験だったと思います。建築家になったキッカケが自分の幼少期の生活が嫌だったことであると言えますが、今では自分が建物を設計する際の大事な要素になっているので、とても不思議に感じています。
立野
幼少期から夢見ていたことを自分の生業にしておられることが素晴らしいです。
谷尻
果たして自分に合っている仕事なのかはわかりませんが、楽しみながら仕事ができているので志して良かったと思いますよ。
立野
建築家の先生にはやはり目指されるきっかけが何かありますよね。安藤さん(安藤忠雄氏)にも伊東さん(伊東豊雄氏)にもそれぞれキッカケがあって建築家になっておられますから。私は後継ぎなので、羨ましく思ったりもします。
谷尻
後を継ぐことも大変だと思いますよ。先代の思いを引き継いで新たな価値を生み出し続けなければならないのですから。
立野
働いてきて思うことは、モノを作るという行為は楽しいということです。
谷尻
そうですね。モノづくりは本当に面白いことだと僕も日々感じています。
立野
2025年に開催される大阪万博、藤本さん(藤本壮介氏)が会場デザインプロデューサーに就任されましたね。パビリオン設計などに若手建築家が関われるといいのですが。
谷尻
そうですよね。若い人たちのチャンスの場であったら面白そうです。
立野
かつての大阪万博で丹下さん(丹下健三氏)や黒川さん(黒川紀章氏)が活躍されました。黒川さんは当時30代だったようです。
谷尻
そうですよね。大阪万博は非常に楽しみです。2025年はきっと世界の状況も大きく変わっているでしょうから。
立野
未来を見据えた非常に壮大でチャレンジングなものができるのではないかと期待しています。
谷尻
未来を示唆するようなものを提示する必要があるでしょうからね。
立野
万博が若手の先生たちの活躍の場になればいいと思うのは、一つの成功体験をキャリアの中で得ておくべきだと思うからです。建築家ですから建築の仕事でお金をもらって食べていける世界であるべきだと思いますから。
谷尻
同感です。僕はみんなが食べていける社会を作りたいんです。
立野
ほう。
谷尻
今年、いろんな建築家の方に取材をして世の中に発信するという活動を始めました。
立野
お若いのにすごいですね。次の世代を育てる立場でもおられるわけですか。
谷尻
僕は自分だけよければいいという考えが嫌いで。今年の春に『TECTURE MAG(テクチャーマガジン)」というメディアを立ち上げて毎日いろんな作品や建築に関する情報を発信しています。
立野
どのようなメディアなのでしょうか?
谷尻
今までのメディアと何が違うかというと、メディアと検索サービスを一体化した次世代型のデザインメディアであるということです。「プロジェクト」というところを押すと、さまざまな建築・空間の作品が出てきます。その写真の中に黄色い丸が表示されるのですが、そこをクリックすると使用された材料がすぐにわかるようになっているんです。
立野
これはすごいですね!メーカー名も出てくる。
谷尻
そうなんですよ。品番も出てきますし、そのメーカーのページともリンクしています。
立野
メーカーの方も喜ぶでしょうね。
谷尻
実はメーカーさんって、自分が提供した商品がどこに使われたかわからないっていうことが非常に多いんですよ。事例写真を持っていないケースも少なくありません。
立野
わかります。私もドアハンドルがどこに使われているのかすべてを把握しているわけではありませんから。
谷尻
さらに『TECTURE (テクチャー)』というサービスも展開しています。こちらもデザインの事例から家具や建材の商品情報を得られて、メーカーさんに問い合わせることもできるサービスなのですが、こちらはもっと進化していて、紙面にカメラをかざせば掲載写真の商品データを取得できるようになっています。
立野
これは便利そうですね。利用すれば私たちの製品を、より多くの人に触れていただくことができそうです。
谷尻
普通、雑誌に広告を打ち出しても誰が見ているかわからないじゃないですか。だから僕らは情報とメーカーさんを結びつけて、検索時間の省略を図ろうと考えています。建築家も雑誌を見ながらメーカーさんを探すので検索する時間を短縮することができるというわけです。
立野
なるほど。
谷尻
そして、その短縮できた時間をクリエイティブな活動にあて、この業界に蔓延る長時間労働を少しでも減らせたらなと。
立野
素晴らしい活動です。
谷尻
僕も今まで挑戦したことがない新たな活動です。今は、約100社のメーカーさんに登録いただいています。
立野
先生の新たな挑戦ですね。私に何かできることがあればおっしゃってください。
(終了のお知らせ)
一同
ありがとうございました。
Planning:宮本 尚幸
Photography:北浦 佳祐
Writing:太洞 郁哉
Web Direction : 貴嶋 凌